第88回箱根駅伝予選会を振りかぶって

今年も学生駅伝のシーズンがやってまいりました。シーズンの幕開けを告げる出雲駅伝はまさかの東洋大学が初優勝で早稲田の5冠を阻止したわけですが、ちょうどその日は家族と一緒に東京に行ってまして…一瞬だけ母と一緒にワンセグで血眼になって見ていました。新宿の、小田急ハルクの前のカリヨン橋の上で。バカな親子ですね…普通そんなところでワンセグを見る親子がいるかって感じですよね。山梨学院は出場していないとわかっていても見てしまう、この勢いで11月の全日本大学駅伝も見ちゃうんだろうな…

箱根駅伝予選会をデータで振りかぶってみる

今年の予選会は、20年ぶりの雨の予選会で順天堂大学が3年ぶりの本選出場を果たした一方で、優勝経験がある大東大・亜大が予選落ち、さらには留学生も擁し個人成績では上位を占めた日大が予選会落選と言った波乱も含んだ予選会でした。箱根駅伝予選会は、各校10名の合計タイムの上位6校+インカレポイント算出で3校が本選出場となるのですが、やはり駅伝というチームスポーツの特性上、メンバーの誰かが調子を落とすと致命傷になってしまう。その一方で、エース不在でもメンバー全員が安定感のある走りをすればそれなりに良い結果が出るという象徴を見たような感じがします。
そこで、上位15校の個人平均タイムを割り出してみました。算出方法は、Excelに上位学校の総合タイム・インカレポイント・7位以下のインカレポイント無しのタイムをぶっ込んで、インカレポイント抜きのタイム÷10で算出しました。

学校名 総合タイム インカレポイント インカレ抜き 個人平均タイム
上武大 10:12:08 - 10:12:08 1:01:12
山梨学院 10:12:43 - 10:12:43 1:01:16
国士舘 10:13:18 - 10:13:18 1:01:21
東京農大 10:13:58 - 10:13:58 1:01:23
神大 10:14:03 - 10:14:03 1:01:24
帝京大 10:14:18 - 10:14:18 1:01:25
城西大 10:13:55 2'45" 10:16:40 1:01:40
中央学院 10:15:22 0'45" 10:16:47 1:01:36
順天堂 10:16:14 3'25" 10:19:39 1:01:57
法政大 10:16:43 3'10" 10:19:53 1:01:59
日大 10:16:58 3'40" 10:20:38 1:02:03
専修大 10:18:07 0'20" 10:18:27 1:01:50
亜大 10:20:12 0'20" 10:20:32 1:02:05
大東大 10:21:34 2'20" 10:23:54 1:02:23
流経大 10:29:44 1'05" 10:30:49 1:03:04

予選会1位通過の上武大学は、個人成績で最も良かった選手が9位〜10位、上位100位以内に10人が入ったという好成績。山梨学院はコスマス君の成績が抜きん出ている感じもしますが上位100位に9人、国士舘も上位100位に8人前後は入っていたわけで、やっぱり総合力なんですね。一方で日大は予選会個人成績ベスト10に3人も入ったにもかかわらず、下位の選手の結果が振るわず個人平均タイムは上位15校の中でも14番目となってしまいました。

インカレポイントの存在意義って何だ

箱根駅伝予選会では、5月に開催された関東インカレでの結果をポイント換算し、7位〜9位の大学に対してそのポイントを適用しているわけですが、今年はこのインカレポイントで泣きを見たのが専修大学なんじゃないかと思います。専修はインカレポイント抜きの成績は9位でだったのですがインカレポイントは20秒分しかなかった。もし専修のインカレポイントが2分30秒以上あれば滑り込みで本選出場できたのではないかと言うところでした。インカレポイントのアドバンテージが大きければ大きいほど6位以下でも本選出場に優位になると言うところかもしれませんが、とか言ってもインカレポイントが45秒しかなかった中央学院大学も本選出場を果たしたわけで…インカレポイントって要らないんじゃないか?って思う人もいるんじゃないかなぁ、なんて感じもするのですが。しかし、インカレポイントを導入する理由は箱根駅伝のブランド化が要因なんですよね。駅伝偏重の傾向が強まってきた中で、箱根駅伝そのものの存在意義が揺らいできたと言う事なのですが、ここら辺に関してはもうちょっと突っ込んで書きたいので今日はこのへんで。