引き際とは何か

http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011030601000574.html
それこそ親が若い頃からずっと聴いていたという方なので、しかも芸歴70年以上と言うからもう90近いんじゃないの？なんて思っていました。そしたらなんと3歳で浪曲師としての初舞台→戦後に浪曲歌謡というスタイルを確立して現在に至る。そして、ご主人がマネージャーで長年に渡り才能豊かな妻をサポートしていたって言うのもまた泣けるねぇ…
浪曲師出身の歌手と言えば「お客様は神様です」三波春夫大先生や「皆の衆」村田英雄先生とか「河内おとこ節」中村美津子さんなどがいらっしゃいますが、浪曲って独特の発声や節回しがあるので、皆様長年に渡って衰える事のない歌唱力であって、とにかく歌唱力＆発声がよいので言葉が凄く伝わってくる。二葉百合子先生の代表作「岸壁の母」は第二次世界大戦後にシベリアに抑留された息子を舞鶴港で日々待ち続けた母親の実話が元になっているわけでこれが浪曲パートも入ると10分以上の大曲なのですが、もう迫力が違う。そして、さすが浪曲師だっただけあって70代後半になっても変わらぬ歌唱力でありました。そして、80歳を前にして昨年の今ごろに引退を発表されて以来、NHK「歌謡コンサート」や「BS日本のうた」等にご出演なさる一方で全国ツアーをしていたのですね…最後に紅白に出て欲しかったなぁ、って思ったのですがまぁいいか。

芸能生活70周年記念 二葉百合子・浪曲歌謡名曲集

芸道77年、80歳を前にして元気なうちに一線から退きたいと言う引き際には胸が熱くなりました。だから数多くのテレビ番組を見ていました。ラストライブでは数多くの門下生の方々や先生を慕うほかの演歌歌手の方やら泉ピン子も花束を携えて舞台にやって来たりと、いやぁ凄いなぁなんて思いました。これからは後進の指導にあたると言う事ですが、そして長年マネージャーとして付き添ってきたご主人とも悠々自適な生活になるんだろうなぁ…