笹子トンネル崩落事故について

昨日の朝、ニュース速報を見たときはまさか!と思いました。昨日は祖母の三十五日法要で県外から駆け付けた親戚もいたので、まさか巻き込まれたんじゃないか…って事も一瞬頭をよぎったのですが、無事に親戚が集まってよかった。だけど帰るときは大変そうでした…「河口湖をまわって帰るかー」的な話をしていたんだけど。
http://mainichi.jp/select/news/20121203k0000m040087000c.html
山梨県民にとって、中央道の笹子トンネルって言うのは山梨から東京を含めた関東圏に脱出する中で一番重要なルートでして、ただでさえマイカー率の高い山梨では交通だけじゃなくて物流でも中央道は大動脈です。ただでさえ平日でも交通量は多いんだけど休日や行楽シーズンになるとしょっちゅう渋滞が発生します。事故が発生した上り線は山梨・長野方面から関東圏に行く方向なので観光バスとか高速バスも多いわけです。で、山梨は物流の99パーセントはトラック輸送に頼っているわけで、夕方のローカルニュースでは高速道路が寸断されて回り道をしなければならない→輸送時間も距離もかかる→ガソリンとかの燃費がかさんで経営危機…って言う県内トラック業界からの声も伝えられていました。
事故の原因はトンネルの天井を支えていた吊り天井(コンクリート板)の金具が経年劣化やら震災の影響やらで外れてしまったという事が伝えられています。笹子トンネルは開通から35年経っているわけで、経年劣化等はやむを得ない原因であることは確かだし、定期点検をやっていたとは言っても目視レベルしかやっていなかった…と言うか定期点検も目視や屋根をカンカン叩くレベルしか出来ないって言う現実があるわけですよね。経年劣化が予見されていたとして改修工事等の指摘がされていたとしても、仮に改修工事をするとしたら長時間にわたって通行止めや車線規制をしなきゃならなくなってしまう…それもそれで大変なんですよね。安全性と利便性、そのどっちも欠けてはならないとしたら本当に難しい問題なんですよね…でもって、笹子トンネルの他にも恵那山トンネルとか関門トンネルと言った同じ構造のトンネルがあるとか、30年以上前のトンネルの工法はこうだったけど、今はこういうトンネル工法もあって…って言う話とか、中央道だけじゃなく開通してから30年以上が経った高速道路とかいろんな問題が出てきている。ふと、よく高速道路は作り過ぎって意見がよく出るんだけど新しい高速道路よりも既存の道路でかつ生活に欠かせない存在になっている道路の維持管理に行政もシフトしろよって思いました。以前、首都高や東名の経年劣化も指摘されてたんだけど、今までそんな事誰も思ってなかったんだよな。
なんかこう、重要な交通網の肝心なトンネルで大きな事故が起こるというとまるで体の中の一部が壊れてしまったような苦しい気持ちになります。笹子峠を越えるためには通らなければならない道でもあるので。事故の影響で中央道が一部通行止めが続いていて、国道20号線等に迂回するとなると国道が渋滞してしまったり、高速バスは国道20号線の他に御坂峠を回る路線もあったりするみたいですが、それでも渋滞の影響で予定よりも時間がかかって到着するってことがあるみたい。で、車がダメなら電車で行くとなると、中央線の特急がいつもより乗客が増えるとか…そういったことがあるんだけど、今後はもっとありとあらゆる所に影響が出かねないんですよね。あと、コンビニで言えばセブンイレブンはお弁当とかは全て県内の工場で生産しているとは言っても、ローソンとかファミマは確か県外の工場なんだよなぁ…と言うところでいろいろな商品が出回らないという事態が発生する可能性もあるし。さらにこれからは年末年始の渋滞ラッシュもあるので、そこまでに影響が出なければいいんだけど…って思うのは野暮でしょうか…