激安と安全の境界線

http://www.47news.jp/CN/201105/CN2011050301000363.html
大変なニュースだなぁ、とじわじわと感じております。馬刺しもユッケも大好きなので。
今朝ニュースでこの会社の社長が逆ギレ気味に会見をしていたのを見たんですが「生食用の牛肉は流通していない」って言う話をしてたけど、でもその一方で厚労省では衛生基準を出していたのに形骸化していた…と言うのは一体なんなんだろう。
http://webun.jp/news/A100/knpnews/20110503/37957
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110503/crm11050320590018-n1.htm
↑の記事によると、生食用の衛生基準をパスした食肉工場は13箇所。
しかし平成21年以降の出荷実績は馬肉のみだったとの事。となると、この衛生基準をパスする為に複数の工程を挟まないとならないわけで、おそらくそれ相応のコストが発生するのではないかと考えられます。

で、ここの焼肉チェーンのユッケは一皿280円。
焼肉チェーンの最大の売り物で食中毒って言うのは確かに大打撃。だけど、激安をうたって展開する外食産業(激安居酒屋とか)って価格を抑えて利益を生むための計算が成されている。空き店舗に出店して初期投資を抑えるとか、注文してすぐに品物が届くようにして回転率を向上させるとか、焼き物を多くラインナップさせて商品単価のバランスを調整させるとかいった辺りが代表的か。だとすると、焼き物がお得な中で何故に生食を280円に価格設定できたのだろうか?と言う疑問が涌いてきました。焼肉屋だったらメインはカルビとか牛タンだよなぁ…サラダ以外の生食メニューは数少ない。それでニュースを見てると業者とメール中心のやり取りをしていた様子。大量に食材を発注する事で発注コストを抑えていたのではないか?って予想できる。

となると、やっぱり安さを売りにして、安全性が蔑ろにされちゃったのかな…と言ったところでしょうか。
かといって、ユッケを含む生食を全て駄目と言うわけにはいかない。生食といったらお寿司も刺身も馬刺しもカルパッチョもある。生食が好きだと言う人の自由を奪う可能性だってあるんだから、結局は自分たちで考えて選択して行動を取るしかないんだなぁ、と思う。
お子さんが犠牲になってしまったのは非常に痛ましい事ですが、見方によっては「なんで子供にユッケ食わせたの」って言う意見もどこかにあるのではないかと考えるのです。「好きだけどでも子供には生食は食べさせられない」って親が思ったらそういった行動を取るべきなのではないか?って事も感じました。でも普通は生食のリスクなんて考えた事ないもんねぇ…無意識は恐ろしい。これからは梅雨入りして夏なので食中毒が増えてくるので、そういったことを考えて食べるようにしないとなぁ。